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復興税 ふっこうぜい

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知恵蔵2015の解説

復興税

災害などにより甚大な被害を受けた地域を復興させるため、必要な財源を確保する目的で行う税制措置。具体的には、時限的な増税として実施される。
復興財源の調達は、急を要するためにまずは公債発行で行われるが、その償還に充てるため、歳出削減や税外収入の確保などに加えて、増税をするかどうかについては意見が分かれる。増税支持派は、財政赤字の大きさを重視して、長期の国債発行により将来世代に負担を先送りすべきではないとし、国際的な投機の動きがあることからも国債発行に警戒感を示す。一方、増税反対派は、デフレ不況という厳しい経済状況下で増税を実施することによる景気への悪影響を懸念し、かえって税収が落ち込む可能性があることを指摘する。また、増税する場合にも、どの税目を対象にどの程度の期間、どの程度の税率で実施するか、などが論点になる。関東大震災(1923年)と阪神大震災(95年)では、復興財源のほとんどを国債発行で賄い、増税は行われなかった。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、当時の菅直人首相の諮問機関復興構想会議」議長の五百旗頭真・防衛大学校長が、復興国債の発行とその償還財源としての復興税の創設を提唱。7月に発表された政府の基本方針には、財源確保のために復興債を発行して国債と区分して管理することや、その財源の一部を時限的な税制措置によって確保することが明記された。増税については与党内でも賛否両論ある中で、野田佳彦首相は消費税を復興増税の対象から外すよう指示。政府税制調査会は10月、税制改正大綱に、所得税を10年間4%上乗せし、法人税を3年間10%上乗せするなどとした臨時増税案を盛り込んだ。

(原田英美  ライター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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