徳は孤ならず必ず隣あり(読み)トクハコナラズカナラズトナリアリ

デジタル大辞泉 「徳は孤ならず必ず隣あり」の意味・読み・例文・類語

とくならずかならとなりあり

《「論語里仁から》徳のある者は孤立することがなく、理解し助力する人が必ず現れる。

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精選版 日本国語大辞典 「徳は孤ならず必ず隣あり」の意味・読み・例文・類語

とく【徳】 は 孤(こ)ならず必(かなら)ず隣(となり)あり

  1. ( 「論語‐里仁」の「子曰、徳不孤必有隣」による ) 徳ある人またはその行為は、孤立することなく、その感化を受けて追慕する人または追従する人の行為を生み出すことになる。道義を行なうものには、必ず理解者と助力者が集まるの意。徳の隣。
    1. [初出の実例]「徳不孤必有(トクはコナラズかならズトナリあり)」(出典太平記(14C後)二)
    2. 「徳不孤必有隣事なれば、厭ふとすれども、同様なる桑門の客、彼方此方より来集せしかば」(出典:御伽草子・秋の夜の長物語南北朝))

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故事成語を知る辞典 「徳は孤ならず必ず隣あり」の解説

徳は孤ならず、必ず隣あり

徳のある人には、必ず理解者や協力者が現れる、ということ。

[使用例] いやしく君子もって自からる者は、徳孤ならず必ず隣あり、の共にまじわる所の人もまた必ず君子にして[福沢諭吉福翁百話|1897]

[由来] 「論語―里仁」に見える孔子のことばから。「徳は孤ならず、必ず隣有り(人間の徳は、ぽつんと一つだけ存在しているものではなく、必ず隣り合うものがある)」と述べて、孤立しやすいまじめな人を励ましています。

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