忠臣は二君に仕えず(読み)ちゅうしんはにくんにつかえず

ことわざを知る辞典 「忠臣は二君に仕えず」の解説

忠臣は二君に仕えず

義な臣下はいったん主君を定めて仕えた以上、他に仕えることをしない。

[使用例] 最初は君に対し家来になりますということであるが、その誓約をした以上は、忠臣二君に仕えずということとなり、君に対する信念は強くなった[平沼騏一郎*平沼騏一郎回顧録|1925]

[解説] 「史記―田単伝」の「忠臣は二君につかえず、貞女は二夫をあらためず」によるもので、しばしば「貞女は両夫にまみえず」と対句にされます。「二君」は、多く「じくん」と読まれました。

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精選版 日本国語大辞典 「忠臣は二君に仕えず」の意味・読み・例文・類語

ちゅうしん【忠臣】 は 二君(にくん)に仕(つか)えず

忠臣は一度仕えた以上、主君をかえることをしない。
※平松家本平家(13C前)九「忠臣は二君に仕へず、貞女は両夫に見えず」 〔史記‐田単伝〕

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