思わく(読み)オモワク

デジタル大辞泉 「思わく」の意味・読み・例文・類語

おもわ‐く〔おもは‐〕【思わく/思惑】

原義。「惑」は当て字
あらかじめ考えていた事柄。考え。意図。また、見込み。「なにか―がありそうだ」「―が外れる」
自分のしたことに対する他人反応、評価。評判。「世間の―が気になる」
相場変動を予想すること。また、その予想によって売買すること。
人に思いをかけること。恋心
「何の―がありて、美形の女の方より、指爪を放しやるべし」〈浮・禁短気・二〉
思いをかけた人。恋人。情人。
「この―の心算用をすまさせいでは」〈浮・禁短気・一〉
《動詞「おもう」のク語法
思うこと。
「あしひきの山は百重ももへに隠せども君を―止む時もなし」〈・三一八九〉
(副詞的に用いて)思うことには。思うには。
里見れど里も見かねて怪しみとそこに―」〈・一七四〇〉
[類語]意図積もり心組み心積もり考え

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android