日本歴史地名大系 「性顕寺」の解説 性顕寺しようけんじ 岐阜県:安八郡神戸町末守村性顕寺[現在地名]神戸町末守浄土真宗本願寺派に属し、青雲山と号する。本尊は阿弥陀如来。寺蔵の性顕寺系図によると、弘仁元年(八一〇)現寺地の南東にあたる下宮(しもみや)の野部(のぶ)の地を訪れた最澄がみずから開基となって一宇を造立、青雲山野部光澄院と号し、寺伝ではその地を下野部(しものぶ)とよんだという。延暦寺から下付された絵像の延徳二年(一四九〇)一一月二八日銘の裏書には「美濃国安八郡平野庄北方並野部性顕寺願主浄教」とあるが、当寺の親鸞聖人絵像と蓮如上人絵像の天文一九年(一五五〇)閏五月六日銘の裏書には「安八郡平野庄末守村性顕寺常物也願主教了」とあり、この間に現在地への移転、および天台宗から真宗への改宗がなされたと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報