(読み)カセ

デジタル大辞泉 「悴」の意味・読み・例文・類語

かせ【×悴】

[接頭]動詞「か(悴)せる」の連用形から》人を表す語に付いて、やせた、貧しい身分低い、などの意を表す。「かせざむらい」「かせくび

すい【悴】[漢字項目]

[音]スイ(漢) [訓]やつれる せがれ
病気や心労のため、やせ衰える。「憔悴しょうすい老悴
[補説]「忰」は俗字。「せがれ」は「倅」とも書く。

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精選版 日本国語大辞典 「悴」の意味・読み・例文・類語

かじけ【悴】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かじける(悴)」の連用形の名詞化 )
  2. 生気がなく衰えること。やつれること。また、落ちぶれること。
    1. [初出の実例]「亡夫の碑石恥し身の惟悴(かじけ)」(出典:俳諧・広原海(1703)七)
  3. 寒さのためにちぢこまること。寒がること。また、その人。寒がりや。
    1. [初出の実例]「かさねたり・かじけが姿は茗荷の子」(出典:雑俳・田みの笠(1700))

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普及版 字通 「悴」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] スイ
[字訓] いたむ・やつれる・うれえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は卒(そつ)。卒に粹(粋)・(すい)の声がある。卒は卒衣。死者の襟もとを結んで、霊の脱出を守る意。死に近い状態を憔悴という。〔説文〕十下に「憂ふるなり」とあり、困悴愁悴のように用いる。

[訓義]
1. いたむ、かなしむ。
2. なやむ、やつれる。
3. うれえる、しぼむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕憔悴 ウレフ・クダク・オトロフ・カシケタリ・シボム・ツヒユ・クタバル

[語系]
悴・瘁・dziutは同声。卒・tziutも声義が近い。死卒に近い状態で苦しむことを悴という。

[熟語]
悴顔悴荒悴槁悴憔悴賤悴沮悴族・悴悴薄悴民悴容悴劣
[下接語]
萎悴・窮悴・困悴・愁悴・傷悴・憔悴・疲悴・貧悴・

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