情け深い(読み)ナサケブカイ

デジタル大辞泉 「情け深い」の意味・読み・例文・類語

なさけ‐ぶか・い【情け深い】

[形][文]なさけぶか・し[ク]
思いやりの心が強い。「―・い人」
情趣を理解する心が深い。
「日ごろの御ありさまけはひのなつかしく―・う」〈総角
[類語]暖かい親切優しい温か温厚寛厚寛仁かんじん慈悲深い心が籠もる心を籠めるハートフル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「情け深い」の意味・読み・例文・類語

なさけ‐ぶか・い【情深】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]なさけぶか・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 情趣を理解する心が深い。風流心のあるさまである。
    1. [初出の実例]「日頃の御有様、けはひの懐しく、なさけふかう、はかなき事にも、まめなる方にも、思ひやり多かる御心ばへを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)
  3. 思いやりのあるさまである。同情心が深い。
    1. [初出の実例]「なさけふかい御方で、お盃を下されてござる」(出典:狂言記・鶯(1700))
  4. 情事などで深く思いをかけるさま。
    1. [初出の実例]「檀那のなさけふかうして、主と親しくする事は、傍輩の思ふ所」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)上)

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