親切(読み)シンセツ

デジタル大辞泉 「親切」の意味・読み・例文・類語

しん‐せつ【親切/深切】

[名・形動]
相手の身になって、その人のために何かをすること。思いやりをもって人のためにつくすこと。また、そのさま。「人の―にあずかる」「―を無にする」「―な応対
深切)心の底からすること。また、そのさま。
独立気力ある者は国を思うこと―にして」〈福沢学問のすゝめ
[派生]しんせつげ[形動]しんせつさ[名]しんせつみ[名]
[類語](1好意厚意厚志厚情懇切懇篤こんとく親身ねんご手厚い情け深い心尽くし温かい優しい温か温厚寛厚寛仁かんじん慈悲深い心が籠もる心を籠めるハートフル手重い丁寧丁重慇懃いんぎん折り目正しい

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精選版 日本国語大辞典 「親切」の意味・読み・例文・類語

しん‐せつ【親切・深切】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ( 深切 ) 深くはなはだしいこと。特に、心入れの深いこと。心の底からであること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「衆議難忍。詞情深切」(出典:続日本紀‐和銅元年(708)二月戊寅)
    2. 「深切の志を立て行道を励むべくは」(出典:栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃)上)
    3. [その他の文献]〔史記‐太史公自序〕
  3. 他人への心情で、思いやりのあること。特に相手のために配慮のゆきとどいていること。また、そのさま。懇篤(こんとく)
    1. [初出の実例]「君臣父子の間が親切なれども、夫妻の親切なるには及ぬぞ」(出典:足利本人天眼目抄(1471‐73)中)
    2. 「弟に不忠の悪名を、付けさすまいとさほどまで、心遣ひの深切。ヲヲ忝いぞや」(出典:浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)八)
    3. [その他の文献]〔厳羽‐答呉景仙書〕

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普及版 字通 「親切」の読み・字形・画数・意味

【親切】しんせつ

ゆきとどき、よくあてはまる。〔滄浪詩話、附〕僕の詩辨は、乃ち千百年の案を斷(さだ)む。俗の談、至當歸一の論なり。其の~禪を以て詩に喩(たと)ふ。此れより親切なるは(な)し。

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