日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
情報スーパーハイウェー構想
じょうほうすーぱーはいうぇーこうそう
全米情報基盤National Information Infrastructure(NII)ともいう。1993年に当時のアメリカ大統領クリントン、副大統領ゴアが提唱した政策の一つ。2015年までに全米に高速なコンピュータ・ネットワークを敷設し、アメリカの情報化とコンピュータ産業の発展を促そうというものであった。1994年には、これをさらに拡大し、世界規模での高速なコンピュータ・ネットワークを構築するGII(Global Information Infrastructure)構想が提唱された。こうしたアメリカの政策が、今日のインターネットの普及にとって大きな原動力となった。その後アメリカは1999年に次世代の超高速ネットワーク・インフラの全国的整備のためのIT2(Information Technology for the 21st Century)計画を発表している。
[中島由弘]
『ニコラス・バラン著、勝又美智雄訳『情報スーパーハイウェーの衝撃』(1994・日本経済新聞社)』