愚管記(読み)ぐかんき

改訂新版 世界大百科事典 「愚管記」の意味・わかりやすい解説

愚管記 (ぐかんき)

南北朝時代の貴族近衛道嗣の日記記事は1354年(正平9・文和3)より83年(弘和3・永徳3)に至るが,現存しない部分も多い。道嗣は五摂家筆頭近衛基嗣の子で,従一位左大臣となり,61-63年の間,関白として政務中枢にあったから,北朝方の重要な記録で,自筆原本49巻が陽明文庫にある。書名は道嗣自身の付けた謙称で,没後の法号にちなんで《後深心院関白記》ともいう。《続史料大成所収
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「愚管記」の意味・わかりやすい解説

愚管記
ぐかんき

『後深心院関白記』ともいう。関白近衛道嗣の日記。途中,記事のない年もあるが,正平8=文和2 (1353) ~弘和3=永徳3 (83) 年にわたる。北朝側からみた南朝との交渉関係,禅宗比叡山との対立状況などを知らせる重要な史料。『続史料大成』収録

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