朝日日本歴史人物事典 「慈雲妙意」の解説
慈雲妙意
生年:文永11(1274)
鎌倉後期から南北朝初期の臨済宗法燈派の僧。12歳で越後(新潟県)五智山で出家。心地覚心(法燈国師)の弟子孤峰覚明に参じ,孤峰に指示されて覚心にも参じるが,覚心の命で孤峰の法嗣となった。二十数年の山中修行を経て,国泰寺(高岡市)開山となる。嘉暦2(1327)年後醍醐天皇に宮中で法を問われて禅を説き,紫衣と清泉禅師の号を賜り,翌年国泰寺も北陸出世道場として勅額を受けた。現在国泰寺とその末寺は「国泰寺派」を称し,臨済14派の一として数えられている。のち後光明天皇から恵日聖光国師の号を加諡された。<参考文献>嶋尾正一『清泉禅師―その行録』
(中尾良信)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報