六訂版 家庭医学大全科 「慢性結膜炎」の解説
慢性結膜炎
まんせいけつまくえん
Chronic conjunctivitis
(眼の病気)
どんな病気か
急性結膜炎の症状がゆるやかながら長く持続(数週間から場合によっては数年以上)する状態です。
原因は何か
細菌感染やアレルギー、
症状の現れ方
常に、結膜の充血、目やに(眼脂)、異物感、
検査と診断
眼脂のなかの細菌培養や、結膜からこすりとった細胞のサンプルや、眼脂構成成分の顕微鏡検査などを行います。ドライアイが疑われれば、涙液分泌能検査を行います。
治療の方法
細菌性では抗菌薬の点眼をします。非ステロイド性消炎薬や消炎酵素薬の点眼も行います。アレルギー性では、掻痒感の強い場合は、初めはステロイド薬の点眼で強力に炎症を抑え、次いで非ステロイド性の抗アレルギー薬、消炎薬や消炎酵素薬の点眼で病状の鎮静化を図ります。
ドライアイでは、人工涙液の点眼、乾燥予防などを行います。結膜結石は、結膜から露出すると異物感の原因となるので、点眼麻酔をして針先などで除去します。
病気に気づいたらどうする
ひどくない程度でも不快な症状が持続するようなら、専門医の診察を受けてください。
森 秀夫
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報