憚様(読み)はばかりさま

精選版 日本国語大辞典 「憚様」の意味・読み・例文・類語

はばかり‐さま【憚様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「さま」は接尾語 )
  2. 相手世話になった時、または、ちょっとしたことを相手に頼む時の挨拶のことば。おそれいります。ご苦労さま。
    1. [初出の実例]「これはこれははばかり様。お手をいただきます」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
  3. 相手の申し出などに対して恐縮の意を表わすことば。また転じて、相手の言葉に対して、「期待はずれでお気の毒だ」という軽い皮肉をこめて答えることば。
    1. [初出の実例]「さりながら折角の思召しを、御辞退申すも憚(ハバカ)り様(サマ)、有難う存じまする」(出典人情本・恋の若竹(1833‐39)下)

はばかり‐さん【憚様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. はばかりさま(憚様)
    1. [初出の実例]「へえ、憚かりさん、大けに」(出典:太政官(1915)〈上司小剣〉九)
  3. はばかりさま(憚様)
    1. [初出の実例]「憚りさん、お門違ひですよだ」(出典:牛山ホテル(1929)〈岸田国士〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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