デジタル大辞泉
「懐抱」の意味・読み・例文・類語
かい‐ほう〔クワイハウ〕【懐抱】
[名](スル)
1 ふところに抱くこと。抱きしめること。抱擁。
2 ある思いや計画などを心の中に持つこと。また、その思いや計画。抱懐。
「何等の意見をも―しておられないということは」〈鴎外・懇親会〉
3 ふところ。
「同じく父母の―を出て、浮沈を共にし」〈太平記・三〇〉
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かい‐ほう クヮイハウ【懐抱】
〘名〙 (「かいぼう」とも)
① (━する) 腕をまわして抱きしめること。特に、男女の抱擁をいう場合が多い。〔宮事縁事抄‐長保五年(1003)八月一九日・八幡大菩薩宇佐宮司解案〕
※
今昔(1120頃か)一四「
帝王、其の女を召て、
一夜、懐抱し給ひにけるに」 〔後漢書‐陳忠伝〕
② ふところ。
※太平記(14C後)三〇「同く父母の懐抱(クヮイバウ)を出て浮沈を共にし」
※
江戸繁昌記(1832‐36)三「一医生至る。懐抱より数冊を取り出だして曰く」 〔
潘岳‐寡婦賦〕
③ (━する) ふだんから、心の中に悩み・考え・計画・望みなどを持つこと。また、持っているその思い。
※
懐風藻(751)春日翫鶯梅〈
葛野王〉「対
レ此開
二懐抱
一、優足
レ暢
二愁情
一」
※太平記(14C後)一「七月七日、
今夜は
牽牛織女の
二星、
烏鵲橋(うじゃくのはし)を渡して、
一年の懐抱
(クヮイバウ)を解く夜なれば」 〔
謝霊運‐擬魏太子鄴中集詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「懐抱」の読み・字形・画数・意味
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