懸想文売り(読み)ケソウブミウリ

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「懸想文売り」の意味・読み・例文・類語

けそうぶみ‐うりケサウぶみ‥【懸想文売】

  1. 懸想文売〈曾呂利狂歌咄〉
    懸想文売〈曾呂利狂歌咄〉
  2. 〘 名詞 〙 江戸時代京都正月懸想文を売り歩いたもの。赤い衣装を着て烏帽子(えぼし)、のちには編笠などをかぶり、白い布で覆面をして売り歩いた。懸想文。《 季語・新年 》 〔俳諧・増山の井(1663)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「懸想文売り」の意味・わかりやすい解説

懸想文売り【けそうぶみうり】

懸想文は思う人にやる文のこと。昔京都で正月初めに,頭を白布おおい,文を結びつけた梅の小枝を手に持って売り歩き,未婚の女などがこれを買い良縁を占った。のちには畳紙(たとうがみ)に米2,3粒を包んで渡し,望むままに夫婦商売祝言(ほがいごと)をのべた。17世紀後半ごろまであった。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android