成田町（読み）なりたまち

日本歴史地名大系

成田町
なりたまち

• 埼玉県：行田市
• 行田町
• 成田町

[現在地名]行田市本丸（ほんまる）・忍（おし）一―二丁目・天満（てんま）・水城公園（すいじようこうえん）・城西（じようさい）一―三丁目・矢場（やば）二丁目・佐間（さま）一丁目・城南（じようなん）・忍

明治六年（一八七三）忍城跡地と城外の組屋敷・足軽長屋の所在地であった持田（もちだ）・山鳥（やまどり）・百石（ひやつこく）町・袋（ふくろ）町・沼尻（ぬまじり）・天満の六字を編入して成立した。戸長役場に成田郭の旧藩校培根（ばいこん）堂の建物を使用したので成田町の名が採用されたというが（行田市史）、徳川氏以前の忍城主成田氏にちなみ、「旧を追」って士族の居をこう名付けた（埼玉県史提要・埼玉県地誌略）というのが、むしろ当時の公式の説であった。六字の地は、天満口（てんまぐち）門外に天満組、下忍門外に表町組・袋町組・新組・沼尻組、大宮口門外に山鳥組、持田口門外に持田組の置かれた地域であった。

成田町
なりたまち

• 宮城県：仙台市
• 仙台城下
• 成田町

[現在地名]仙台市成田町

柴田（しばた）町の南、通町南鍛冶（みなみかじ）町の東から保春（ほしゆん）院に延びる道にある足軽町で、一筋南は足軽屋敷の三百人（さんびやくにん）町。取立ての時期は城下東南方への第一次拡張期にあたる寛永年間（一六二四―四四）と思われる。当町割付の基準にされたと考えられる三百人町が、寛永七年頃足軽三〇〇人を城下東に居住させたこと（東藩史稿）から成立したとすれば、当町もほぼ同時期頃か、遅くとも同一〇年までには完了したものと思われる。正保仙台城絵図では該当地域に足軽屋敷が割付けられ、以後近世を通じて足軽屋敷であった。町名由来は桃生（ものう）郡成田村（現河北町）から召出された足軽衆（旧葛西氏の家臣）が、各三人扶持を受けて居住した故とされる（仙台鹿の子）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」