山鳥(読み)ヤマドリ

デジタル大辞泉 「山鳥」の意味・読み・例文・類語

やま‐どり【山鳥】

山の中にすむ鳥。山の鳥。
キジ科の鳥。日本特産で、本州・四国・九州の森林にすむ。雄は尾が長いので全長約125センチ、雌は約55センチ。全体に赤褐色で縦斑があり、尾には黒い横縞がある。単独または小さな群れで行動し、一夫多妻。雄は繁殖期に翼を羽ばたかせて音をたてる母衣打ほろうちをする。狩猟鳥。やまきじ。おひき。おなが。とおやまどり。 春》「―に翔たれつまづく雪の嶮/亜浪
2雌雄が峰を隔てて別々に寝るといわれたところから》ひとり寝することをたとえていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「山鳥」の意味・読み・例文・類語

やま‐どり【山鳥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山にすむ鳥の総称
  3. キジ科の鳥。全長、雄は一二五センチメートル、雌は五五センチメートル前後になる。尾羽が長くキジに似ているが羽色が異なる。雄の背面は光沢のある赤銅色で、背や腰の各羽のふちは白い。尾羽は黒や褐色の横帯があって竹の節状をなし、長さは九〇センチメートルにもなる。眼の周囲は裸出して赤く、眼下に一白斑がある。雌は雄より地味で、尾羽も短い。日本の特産種で、本州・四国・九州の山間の森林にすむ。《 季語・冬‐春 》
    1. [初出の実例]「あしひきの 山鳥(やまどり)こそば 峯向ひに 妻問すといへ」(出典:万葉集(8C後)八・一六二九)
    2. 「山どり、友を恋ひて、鏡を見すればなぐさむらん」(出典:枕草子(10C終)四一)
  4. 鳥「えぞらいちょう(蝦夷雷鳥)」の異名
  5. ( の雌雄は夜、峰をへだてて寝るというところから ) ひとり寝することをいう語。
    1. [初出の実例]「逢ぬ日の身も山鳥の啼寐入」(出典:俳諧・若みどり(1691))

さん‐ちょう‥テウ【山鳥】

  1. 〘 名詞 〙 山中にすんでいる鳥。やまどり。
    1. [初出の実例]「臥痾如入定、山鳥独来鳴」(出典:文華秀麗集(818)中・和澄上人臥病述懐之作〈仲雄王〉)
    2. [その他の文献]〔沈佺期‐人日重宴大明宮賜綵縷人勝応制詩〕

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「山鳥」の解説

山鳥
(通称)
やまどり

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
一樹蔭雪雥
初演
文政3.11(江戸中村座)

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普及版 字通 「山鳥」の読み・字形・画数・意味

【山鳥】さんちよう

山禽

字通「山」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「山鳥」の解説

山鳥 (ヤマドリ)

学名Phasianus soemmerringii
動物。キジ科の鳥

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