成道寺庄(読み)じようどうじのしよう

日本歴史地名大系 「成道寺庄」の解説

成道寺庄
じようどうじのしよう

承久二年(一二二〇)一二月の検校祐清譲状(山城石清水文書)に、処分庄地頭目録として「肥前国 綾部庄 成道寺 養父庄」とみえる。正応五年(一二九二)の「惣田数注文」(河上神社文書)には「成道寺庄七十九丁」とある。多久家文書にも「成道寺庄本所八幡弥勒寺 田地等」とあり、宇佐うさ八幡宮(現大分県宇佐市)神宮寺である八幡弥勒寺を本所とする。宇佐宮弥勒寺喜多院所領注文にある九州一一四ヵ所、肥前では六ヵ所の荘園の一つで、また「島崎別院成道寺 八十丁」とあり、島崎しまざき庄ともいわれた。また永和二年(一三七六)二月九日の武雄神社文書に「武雄御社御寄進地 望申闕所注文事 肥前国佐賀郡内 常道寺村 四十町 領家職 四十町 地頭職」とあるのは成道寺庄のことで、「惣田数注文」の七九町とほぼ同じ田畑が、一時的にしろ武雄神社に寄進されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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