デジタル大辞泉 「我にもあらず」の意味・読み・例文・類語 我われにもあら◦ず 1 われを忘れて。無我夢中で。「―◦ず言い訳しようとしたのを」〈康成・伊豆の踊子〉2 自分であるという気がしない。人心地がしない。「御子は―◦ぬけしきにて」〈竹取〉3 本心からでなく。しぶしぶ。「いたく乞ひければ、―◦で取らせたりければ」〈宇治拾遺・一四〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「我にもあらず」の意味・読み・例文・類語 われ【我】 にも=あらず[=なく] ① 自分であるという気がしない。人ごこちがしない。うわの空で。無我夢中で。無意識のうちに。思わず知らず。[初出の実例]「御子はわれにもあらぬけしきにて、きもきえゐ給へり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))「要吉は我にもなくその手を執った」(出典:煤煙(1909)〈森田草平〉八)② 自分の本心からではなく。不本意ながら。やむをえず。しぶしぶ。[初出の実例]「俄に荒き風出来て、澳(おき)の方へ吹持行けば、我にも非で流れ行ければ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例