手に汗を握る(読み)テニアセヲニギル

デジタル大辞泉 「手に汗を握る」の意味・読み・例文・類語

あせにぎ・る

見たり聞いたりしながら、興奮したり緊張したりする。手に汗握る。「―・る熱戦

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精選版 日本国語大辞典 「手に汗を握る」の意味・読み・例文・類語

て【手】 に 汗(あせ)を握(にぎ)

  1. あぶない物事をそばで見ていたりなどして、ひどく気がもめる。また、見ていて緊張したり興奮したりする。手を握る。〔天正本節用集(1590)〕
    1. [初出の実例]「色を失ひて、手(テ)に汗握(アセニギ)るばかりなり」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)後)
    2. [その他の文献]〔投甕随筆‐握両手汗〕

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故事成語を知る辞典 「手に汗を握る」の解説

手に汗を握る

見たり聞いたりしながら、興奮したり緊張したりするようす。

[使用例] わたしはそれだけの会話で手に汗を握ってたわ。外国語というもんは、面と向こうて顔を見て話をするより、電話で話をする方が判りにくいもんや[米谷ふみ子*過越しの祭|1985]

[由来] 「元史ちょうへき伝」に載っている話から。一三世紀、モンゴル帝国皇帝モンケが即位したときのこと。モンケは趙璧という大臣に、天下を治める方法について尋ねました。そこで、趙璧が、「まずは、側近の中でいちばん不届きな者を処刑してください」と答えたところ、モンケは気に入らないようす。それを見ていたモンケの弟、フビライは、あとで趙璧に向かって、「おまえさんは全身肝っ玉でできているのか? 『われなんじの為に両手の汗を握る(私はおまえのせいで、両手のひらに汗がたまるほど緊張したぞ)』」と言ったのでした。

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