遺骨や遺灰を身近に置き、供養すること。墓所とは別に遺骨の一部を手元に保管する方法のほかに、墓への納骨に代わる選択肢として手元供養だけを選ぶ人も増えている。
遺骨や遺灰の一部を入れて日常的に持ち歩けるペンダントや小型の容器のほか、自宅などで保管しておくための骨壺(こつつぼ)、故人の遺骨を加工して作るダイヤモンドなど、さまざまな商品が販売されている。核家族化や単身世帯の増加、少子高齢化といった社会的変化により、墓を守り受け継ぐことがむずかしくなってきたという背景があるが、たいせつな人を亡くした悲しみや喪失感をいやす助けとなることも少なくない。手元供養だけでなく、遺灰を海や山に撒(ま)く散骨や、樹木葬など、故人の希望や見送る側の事情によって、供養のあり方が徐々に多様化している。
[編集部]
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