遺骨を山林の樹木の根元に埋めたり、墓地の墓石の代わりに樹木を植えたりする埋葬の形。樹木を植える場合は植樹葬ともいう。里山の土地を一部購入し、その場所に埋葬と植樹をする里山型と、シンボルツリーを植え、根元周辺の土地を区画に分けて個別埋葬もしくは合葬する都市型とに分けることが多い。
墓地や埋葬については、「墓地、埋葬等に関する法律」(昭和23年法律第48号)がある。これを補うために各都道府県が自治体条例を定めており、条例では、地方公共団体か宗教法人が運営する墓地以外の場所に遺骨を埋葬することは禁じられている。この条例の定める範囲内で可能な樹木葬を1999年(平成11)に考案したのが、岩手県一関市にある祥雲寺(しょううんじ)の住職であった。祥雲寺は永代供養の墓地区画として遺骨を雑木林に埋葬し、その上に木を植える方法で樹木葬を可能にした。当初は里山再生のために考案された方法で、その雑木林づくりと墓地を一緒にした樹木葬墓地という考え方が広く支持された。その後、全国的に広がりをみせ、公営の霊園内に樹木葬墓地を設ける自治体も増えている。
東京都公園協会は、2012年(平成24)7月に「樹林墓地」の募集を開始した。これは都市型の樹木葬を行う共同墓地で、遺骨は樹木が植えられた地面の下に設置された深さ2メートルの筒に埋葬される。この筒は底が土とつながっており、埋葬から長い時をかけて土にかえるという仕組みになっている。都立小平霊園(小平・東村山・東久留米市)の樹林墓地の募集には、500体の予定に対して8000を超える応募があり、同様の形の共同墓地が全国的に広がると見込まれている。
[編集部]
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