手立(読み)てだて

精選版 日本国語大辞典 「手立」の意味・読み・例文・類語

て‐だて【手立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事を行なう順序。やり方。手段。方法。術。策略。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「無勢に多勢勝たざらんやと、委細に手立を成敗して」(出典:太平記(14C後)三一)
    2. 「且(しばらく)この地を遠離(とおざか)らば、彼舵九郎が毒気を避(さく)る、これ究竟の便点(テダテ)ならずや」(出典読本・南総里見八犬伝(1814‐42)四)
  3. 細工を弄(ろう)すること。一時のがれの手段を講じること。また、その手段。方便。かけひき。
    1. [初出の実例]「一重こして手だてをあみたてたるのは、大かたわが色にはきたるぞと思ふときは、しり目づかひ」(出典:仮名草子・都風俗鑑(1681)二)
    2. 「客に手段(テダテ)の透間なければ、遊婦(じょろう)に殺の手管あり」(出典:洒落本・青楼五雁金(1788))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む