成敗(読み)セイハイ

デジタル大辞泉の解説

せい‐はい【成敗】

成功と失敗。「成敗は時の運」

せい‐ばい【成敗】

[名](スル)
処罰すること。こらしめること。特に、罪人などを打ち首にすること。「逆賊を成敗する」「けんか両成敗
裁決すること。さばき。「神の成敗
政治を行うこと。執政。
「賢王賢主の御政(おんまつりごと)も、摂政関白の御―も」〈平家・一〉
処置すること。取り計らうこと。
「今度の軍(いくさ)の―をば三浦平六左衛門にぞ許されける」〈太平記・一〇〉

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世界大百科事典 第2版の解説

せいばい【成敗】

中世武家が1232年(貞永1)に初めて制定した法律は〈御成敗式目〉と称せられている。〈成敗〉という辞句を公式に法制用語として使用したのはこれが最初であろう。その注釈書(《式目抄》)に,〈成敗〉という意味について,〈成敗ノ二字ハ,日本ニツカウモ,唐(中国)ニツカウモ,同ジ心也,成トハ悪ヲヤブルヲ云,善事ヲバ成シ,悪事ヲバ敗ルヲ成敗ト云ウ也,但シ成ト敗トハ二ツニシテ一也,善ヲ成セバ自ラ悪ハ敗ルヽ也,悪ヲ敗レバ自ラ善ハ成ル也〉と説明し,〈成敗〉は相関的な語であるとしているように,古来広義には政務を意味し,狭義には制裁または裁判を意味した。

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大辞林 第三版の解説

せいはい【成敗】

成功することと失敗すること。成否。 「 -は時の運」 → せいばい(成敗)

せいばい【成敗】

( 名 ) スル
処罰すること。こらしめること。 「悪人を-する」 「喧嘩両-」
打ち首にすること。斬罪に処すること。
政治を行うこと。政務をとること。 「いかなる賢王賢主の御政も、摂政関白の御-も/平家 1
裁くこと。裁いて可否を決すること。 「泰時御代官として、年久しく此の如く問答-仕つる/沙石 3
とりはからい。処置。計画。 「南都炎上の事、故入道殿の-にもあらず/平家 10

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精選版 日本国語大辞典の解説

せい‐はい【成敗】

〘名〙
① 事の成ることと敗れること。成功と失敗。成功するか失敗するかということ。勝敗。
※十七箇条憲法(604)「九曰、信是義本。毎事有信。其善悪成敗。要在于信
※太平記(14C後)八「さては軍(いくさ)の成敗(セイハイ)心にくからず」 〔史記‐高祖本紀〕

せい‐ばい【成敗】

〘名〙
① 政治を行なうこと。政務を執ること。執政。政務。
※平家(13C前)一「いかなる賢王賢主の御政(まつりごと)も、摂政関白の御成敗も」
※読本・椿説弓張月(1807‐11)後「われ一己(いっこ)にて成敗(セイバイ)を主(つかさど)ればこそ」
② とりはからうこと。処置すること。工夫。計画。
※明衡往来(11C中か)上本「賀茂祭以後可小除目之由云々。所望之事成敗難計」
※太平記(14C後)一〇「今度の軍の成敗をば三浦平六左衛門にぞ許されける」
③ さばくこと。裁決すること。さばき。裁断。
※貴嶺問答(1185‐90頃)「申旨理非如何、大学迷成敗
④ こらしめること。処罰すること。しおき。特に罪人を斬罪に処すること。打ち首にすること。お手討。
※本朝文粋(1060頃)二・応討滅夷賊符〈都良香〉「察其所一レ録。為図成敗
※太平記(14C後)六「罪を緩(ゆる)うするは将の謀也と云事を知らざりける六波羅の成敗(セイハイ)を」
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)四「彼男は縄をかけて其夜にせいばいにあいける」

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