手管(読み)テクダ

デジタル大辞泉 「手管」の意味・読み・例文・類語

て‐くだ【手管】

人をだます手段。人をあやつるかけひき。特に、遊女などが客をたらしこむ手際手練てれん。「手管ろうする」「手練手管
情夫間男まおとこ
「本の(=本物ノ髪、爪)は―の男につかはし」〈浮・一代男・四〉
[類語]手練詐術手品

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手管」の意味・読み・例文・類語

て‐くだ【手管】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人を操り動かす技術。巧みにだます手段、術策。特に、遊女が客をたらしこみ操る技術。手練(てれん)。てくだり。てくら。
    1. [初出の実例]「手くだ少はならはれたるとみゆれとも、気の弱きにひかれ、思ふやうにゆかざる事」(出典:評判記・赤烏帽子(1663)中川金之丞)
    2. 「女郎の手管(テクダ)といふ、おそろしき仕掛のある」(出典浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)五)
  3. ( ━する ) 女が他の男と情交をもつこと。また、その男。情夫。間男。手管男。
    1. [初出の実例]「判云、あるひはだんな、あるひはあげやと手くだする人もあまたなるに」(出典:評判記・難波物語(1655))

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