精選版 日本国語大辞典 「手許・手元」の意味・読み・例文・類語
て‐もと【手許・手元】
〘名〙
② 手に握る部分。手に持つ部分。
※保元(1220頃か)中「為朝が手本はおぼゆるものを」
※狂言記・料理聟(1730)「初てのむこ殿には、包丁の手元を見ます」
④ (相手の手なみが見たいの意から) 酒をすすめられた時、逆に相手にすすめる語。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)湊「おてもと見まして、お間(あい)いたさふと罷出ば」
⑥ 暮らし向き。生計。生活。
※葛飾砂子(1900)〈泉鏡花〉八「手元が詰るに従うて謂ふまじき無心の一つもいふやうになると」
⑦ 「てもときん(手許金)」の略。
※山本東本狂言・因幡堂(室町末‐近世初)「その上私も、相応に手許もござったれども」
⑧ =てしょう(手証)
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