抗副甲状腺剤(読み)コウフクコウジョウセンザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「抗副甲状腺剤」の解説

抗副甲状腺剤

製品名
《シナカルセト塩酸塩製剤》
レグパラ(協和キリン)

 血液透析による合併症のひとつで、関節痛などをおこす二次性副甲状腺機能亢進症ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう、副甲状腺ガンや副甲状腺摘出不能・術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症による高カルシウム血症の治療薬です。副甲状腺のカルシウム受容体に作用して、副甲状腺ホルモンのパラソルモンPTH)の過剰分泌を抑制します。


 この薬の使用で、過敏症状発疹ほっしん発熱・かゆみなどのアレルギー症状)、低カルシウム血症(QT延長、しびれ、筋けいれん、気分不良、不整脈、血圧低下など)、血清カルシウム減少、意識レベル低下、一過性の意識喪失、消化管出血、消化管潰瘍、QT延長、突然死がおこることがあります。このような症状がおこったら、使用を中止してすぐ医師に相談してください。


 そのほか、吐き気・嘔吐おうと、胃不快感、食欲不振、腹部膨満感、下痢、便秘、逆流性食道炎、胃炎めまい、頭痛、不眠、代謝障害、味覚異常、肝機能異常、結膜の出血、眼の乾燥、かゆみ、脱毛、貧血、血小板減少、倦怠感けんたいかん、むくみなどがおこることがあります。このような症状がおこったら、医師に相談してください。


錠剤で1日1回の服用です。この薬で過敏症をおこしたことのある人は使用できません。


②低カルシウム血症、けいれん発作またはその既往歴肝機能障害、消化管出血や消化管潰瘍またはその既往歴のある人などは、医師に相談してから用いてください。


③アゾール系抗真菌剤、マクロライド系抗生物質アミオダロン塩酸塩製剤、グレープフルーツジュース、三環系抗うつ剤ブチロフェノン系抗精神病剤ビスフォスフォネート製剤副腎皮質ホルモン剤ジアゼパム製剤などとの併用には注意してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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