抵抗線ひずみ計(読み)ていこうせんひずみけい(その他表記)wire strain gauge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「抵抗線ひずみ計」の意味・わかりやすい解説

抵抗線ひずみ計
ていこうせんひずみけい
wire strain gauge

金属や半導体が弾性的に伸縮するとき,その電気抵抗変化する現象 (→圧抵抗効果 ) を利用したひずみ計。構造,用法が簡単で感度もよいので最も広く用いられる。測定用抵抗素子は,ゲージ係数 (またはひずみ感度係数。伸縮に対する抵抗変化の比値) が大でその温度係数の小さい材料がよく,通常アドバンス (→コンスタンタン ) ,ニクロムなどの直径 0.025mm以下の極細線や箔を用い,これを薄い絶縁台紙の2標点間 (通常3~50mmにとる) に平行に折返し接着してゲージとする。これを適当な接着剤で被験体に貼りつけると,被験体のひずみとともに素子も伸縮するので,その抵抗変化をブリッジ回路,増幅器で拡大し,ひずみを計測する。ひずみ感度は 10-3~10-5 程度。1個のゲージでは1方向のひずみしかはかれないから,通常,被験体の異なる場所と異なる方向に複数のゲージを用いる。応力解析便宜のため,一定角度をもって異なる方向に数個の素子を組合せたゲージをロゼットゲージという。素子にシリコンなどの半導体を用いると一層高感度が得られるが,温度によりゲージ係数が変動する難点がある。

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百科事典マイペディア 「抵抗線ひずみ計」の意味・わかりやすい解説

抵抗線ひずみ(歪)計【ていこうせんひずみけい】

金属線を弾性的に引き伸ばすと,それに比例して電気抵抗が変化することを利用したひずみ(歪)計絶縁紙に細いニクロム線などを幾重も屈曲させてはりつけたもので,これを被測定部にはり,抵抗の変化からひずみを知る。

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