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拉北者送還要求運動 らほくしゃそうかんようきゅううんどう

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知恵蔵2015の解説

拉北者送還要求運動

韓国では、北朝鮮に拉致された同胞を拉北者(ナププクチャ)といい、韓国政府の調べでは2006年現在485人に上る。日本人拉致被害者の横田めぐみさんの夫とされる金英男(キム・ヨンナム)さんもその1人である。しかし、韓国歴代政権は拉北者の調査・送還要求に消極的だった。だが日本で金英男さんの存在が分かるとともに、韓国の拉致被害者関係団体「拉北者家族会」「拉北者家族協議会」などを中心に、拉北者送還要求が高まり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権も06年4月下旬、平壌で開かれた第18回南北閣僚級会議で持ち出した。北側は「拉北」を認めず、会談後発表された共同報道文では「南北双方は、朝鮮戦争およびそれ以降の行方不明者の問題を実質的に解決するために協力する」と記されるにとどまった。また、南北離散家族の再会事業の中で、少数ながら拉北者と韓国側家族の再会を実現させてもいる。こうした中で金英男さんと同じ1978年、滞在先の香港で、女優の妻・崔銀姫(チェ・ウニ)さんと相次いで北朝鮮に拉致された映画監督、申相玉(シン・サンオク)さんが、06年4月11日ソウル市内で死去した。79歳だった。申さん夫妻は金正日(キム・ジョンイル)書記(現・総書記)の命令で映画の質を高めるため拉致され、北朝鮮で怪獣映画「プルガサリ」など7本を制作させられたが、86年夫妻で北朝鮮からウィーンに出る機会があった際、米大使館に駆け込み亡命し、89年、失跡以来11年ぶりに帰国を果たしていた。

(2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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