日本歴史地名大系 「拝田古墳群」の解説
拝田古墳群
はいだこふんぐん
拝田の北側山麓丘陵にあり、一六基の古墳が確認されている。そのうち、最下部の一六号墳は前方後円墳で、後円部の径約二〇メートル、高さ約六メートル、前方部の幅約一五メートル、高さ約六メートル、削りとられた南側崖面に両袖式の横穴式石室が開口し、玄室の奥壁より、床面から一・七メートルの位置に二〇センチの石棚が一・一メートル張り出している。
昭和五二年(一九七七)から同五四年にかけて、一〇号・八号・九号墳の順に発掘調査が行われた。
一〇号墳は東西約二五メートル、南北二二メートルの長円形の円墳で、石室はなく割竹形木棺が埋葬されていたと推定され、棺内に人骨片と歯が検出され、棺内外から内行花文鏡・臼玉・勾玉・ガラス小玉・直刀・刀子などが出土、五世紀末から六世紀前半頃と推定された。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報