拮抗筋(読み)きっこうきん(英語表記)antagonist

翻訳|antagonist

精選版 日本国語大辞典 「拮抗筋」の意味・読み・例文・類語

きっこう‐きん キッカウ‥【拮抗筋】

〘名〙 互い反対作用を同時に行なう一対筋肉。たとえば、関節を曲げる働きをする屈筋と、関節を伸ばす働きをする伸筋など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「拮抗筋」の意味・読み・例文・類語

きっこう‐きん〔キツカウ‐〕【×拮抗筋】

互いに反対の作用を同時に行う一対の筋肉。伸筋屈筋外転筋内転筋など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「拮抗筋」の意味・わかりやすい解説

拮抗筋【きっこうきん】

2種の筋または筋群が互いに対抗して働き合うとき,これらを拮抗筋という。たとえば骨格筋の伸筋と屈筋,瞳孔(どうこう)の括約筋と散大筋環状筋縦走筋など。
→関連項目協力筋筋肉

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「拮抗筋」の意味・わかりやすい解説

拮抗筋
きっこうきん
antagonist

互いに相反する運動を行う2つの筋肉または筋肉群のことをいう。たとえば,上腕二頭筋 (屈筋) と上腕三頭筋 (伸筋) は互いに拮抗筋である。拮抗作用は,筋肉が円滑な運動をするうえに重要な役割を果している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の拮抗筋の言及

【運動】より

…一般に,関節の回転軸を中心として体肢が身体軀幹から遠ざかる外転,接近する内転や,ひじ,ひざ,手首などの関節を軸とした屈曲,伸展,さらに腕,脚などを内側や外側にねじる回内,回外などの運動がある。一般に,ある関節の屈曲,伸展はその関節の屈筋と伸筋の働きでなされるが,この両者を互いに他の拮抗筋という。この場合,屈曲,伸展にそれぞれおもに働く筋肉を主動筋といい,同じ方向の運動をする筋肉を共同筋という。…

【眼筋】より

…このような1組の筋肉を共同筋という。これに対し,運動方向と逆の作用をもつ筋群(上記の場合は右眼の内直筋と左眼の外直筋)を拮抗筋という。眼球の非共同運動には輻輳(ふくそう)convergence(収斂(しゆうれん)ともいう)と開散divergence(発散ともいう)の2型がある。…

【筋肉】より

…共同筋は原則として,一つの関節に対して同じ側に位置している。これに対して,互いに反対の働きをもつ筋肉を対抗筋(または拮抗筋)という。対抗筋は,関節に対して反対側にある。…

【伸展反射】より

…このように,反射刺激の受容器が運動を行う筋肉のなかにあるような反射を固有反射という。Ia群繊維のインパルスは,拮抗筋(伸展された筋肉と,関節の動きに関して,逆の働きをする筋肉)を支配する運動ニューロンを,抑制性ニューロンを介して,抑制する。臨床的には筋肉を伸展させる際に腱をたたくので腱反射ともいわれる。…

※「拮抗筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android