持世寺跡(読み)じせいじあと

日本歴史地名大系 「持世寺跡」の解説

持世寺跡
じせいじあと

[現在地名]宇部市大字吉見 持世寺

厚東ことう川右岸の吉見よしみの持世寺にあった真言宗寺院。「注進案」によれば山号は玲瑠璃山、本尊聖観音

同書所収の寺伝には、長保元年(九九九)土地の有力者厚東武通が比叡山の僧栄久を招いて厚狭あさ郡最初の伽藍として吉見に創建したとあり、保安二年(一一二一)東方の末延すえのぶに移建したという。その後延応二年(一二四〇)郡を折半したとき寺領が西方に多かったので、建長五年(一二五三)関東大御台(法光寺殿号後室)田ノ小野たのおの荒野原・車地くるまじを寺に寄進し、文永五年(一二六八)に寺領の四至境界を定めたとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android