損害限定戦略(読み)そんがいげんていせんりゃく(その他表記)damage limitation strategy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「損害限定戦略」の意味・わかりやすい解説

損害限定戦略
そんがいげんていせんりゃく
damage limitation strategy

損害局限戦略とも呼ばれる。 1964年アメリカの国防長官 R.マクナマラが国防報告で提唱した戦略で,相手の報復による味方の損害を限定しようとする構想。マクナマラの初期の核戦略上の考え方は,非脆弱な第二撃能力で敵の残存攻撃能力を破壊できるような核報復力の保有を前提とする「対兵力戦略」であったが,ソ連側の核戦略能力の増大と非脆弱化に伴い,それが成立しにくくなり,都市を攻撃目標とする「対都市戦略」を考慮せざるをえなくなった。しかしそれでも残存ミサイルによる報復は解消されないので,マクナマラは効果的な核抑止力を維持するために,相手の報復力を減殺し,味方の損害を軽減するため,対核兵力報復能力をもつべきだと主張した。これが損害限定戦略である。

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