政治過程論(読み)せいじかていろん(その他表記)The Process of Government

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「政治過程論」の意味・わかりやすい解説

政治過程論
せいじかていろん
The Process of Government

A.ベントリーの主要著作の一つ。 1908年刊。発刊当時は注目されなかったが,40年代に再発見され,以後政治学における政治過程論,圧力団体論の先駆とみなされている。このなかでベントリーは従来の政治学を死せる形式的研究であると批判し,集団現象こそ政治現象であるととらえ,政治行動は政治の場における集団を研究することによって解明されると考えた。具体的には,圧力団体,政党など個別のアクターから,立法過程行政過程,司法過程などのプロセス全体に注目して分析を展開する点で特色がある。現在の政治過程論は,政策が決定される過程 (政策過程) に焦点をあてる考え方が主流である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android