政談演説会(読み)せいだんえんぜつかい

精選版 日本国語大辞典 「政談演説会」の意味・読み・例文・類語

せいだん‐えんぜつかい‥エンゼツクヮイ【政談演説会】

  1. 〘 名詞 〙 その時々の政治について演説するために開く集会。特に、明治一〇年代前半、自由民権派によって行なわれた政府批判、民権思想普及のための演説会をいう。
    1. [初出の実例]「去る十五日大坂道頓堀の戎座(えびすざ)にて、自由党の人々が政談演説会を開きたるに」(出典東京日日新聞‐明治一五年(1882)四月一八日)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「政談演説会」の解説

政談演説会
せいだんえんぜつかい

政治問題についての公開の演説会をいう。学術教育などに関する公開の演説会は福沢諭吉ら慶応義塾や明六社の人々により,1874年(明治7)頃から始められたといわれるが,政談演説会が始まったのは77年頃とみられる。70年代末~80年代に自由民権運動の高まりのなか各地で開かれ,東京の明治会堂のような演説会用の会館も造られた。集会条例などによる規制をうけたが,90年の衆議院議員総選挙帝国議会開設をへていっそう盛んになった。

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