精選版 日本国語大辞典 「敷き皮」の意味・読み・例文・類語
しき‐がわ‥がは【敷皮・敷革】
- 〘 名詞 〙
- ① 毛皮の敷物。胡床(こしょう)や床几(しょうぎ)などの腰掛の上や地上に敷く。官位によって区別があり、四位は豹、五位は虎、弾正官は熊皮、他は多くは鹿の皮を用いる。上部を櫛上(くしかみ)、櫛形(くしがた)などといい、鹿は下端に兎の白毛を入れるのを例とした。
- 敷皮①〈武用弁略〉" />敷皮①〈武用弁略〉
- [初出の実例]「千本の松原に武士どもみなおりゐて、御輿かきすゑさせ、しきがはしいて、若公すゑ奉る」(出典:平家物語(13C前)一二)
- ② 江戸時代、両替屋で金銀を取り扱うときに敷いた鹿皮。
- ③ 青漆で紋をすった革。苔革。
- ④ 牛や豚の革で作った、靴の中底に敷く革。中敷。
- [初出の実例]「すばやく靴の敷皮の下に五円札一枚を隠しておいた」(出典:脱出(1935)〈福田清人〉二)