知恵蔵 「新ヤンキースタジアム」の解説
新ヤンキースタジアム
旧スタジアムは、1923年に建設された。ベーブ・ルースの全盛時代で「ルースが建てた家」と言われたが、老朽化により2006年から新スタジアムが建設されてきた。場所は、旧スタジアムの隣、ニューヨークのブロンクス地区。治安上、タクシーで球場に向かおうとしても運転手は行きたがらない場所と言われる。
新スタジアムの広さは、ライト314フィート(95.7m)、右中間385フィート(117.3m)、センター408フィート(124.4m)、左中間399フィート(121.6m)、レフト318フィート(96.9m)。旧球場と同じでライトのフェンスがレフトよりも近く、ベーブ・ルース時代からの左打者有利の伝統を受け継いでいる。
観客席は、席間のピッチが広くなるほか、個室が増え、パーティー席も新たに設けられる。また、エレベーターが16基となる(旧球場3基)など利便性が向上する。日本のソニー株式会社の協力により、スイートルームやラウンジ、コンコースなど球場中に550以上の平面型テレビが設置される。観客が使える家庭用ゲーム機やノート型パソコンも置かれる予定。収容人数は、5万2325人で、旧球場の5万6886人から約4千600人程減少する。
09年4月16日のクリーブランド・インディアンス戦がこけら落としとなる。
なお、ニューヨーク・メッツも09年シーズン開幕より本拠地をシティ・フィールドに移転したので、サブウェイ・シリーズで知られるヤンキースとメッツの対戦は、ともに新球場で行われることになる。
(葛西奈津子 フリーランスライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報