日本大百科全書(ニッポニカ) 「新万葉集」の意味・わかりやすい解説
新万葉集
しんまんようしゅう
歌集。1937年(昭和12)12月から38年9月、改造社刊。本巻9巻、別巻「宮廷篇(へん)」、補遺「総索引」を加えて全11巻。本巻の作者は6675人、歌数2万6783首。広く一般から募集し、太田水穂(みずほ)、北原白秋(はくしゅう)、窪田空穂(くぼたうつぼ)、斎藤茂吉、佐佐木信綱(のぶつな)、釈迢空(しゃくちょうくう)、土岐善麿(ときぜんまろ)、前田夕暮(ゆうぐれ)、与謝野晶子(よさのあきこ)、尾上柴舟(おのえさいしゅう)の10人が審査委員として選歌にあたり、1人1首から最高50首を収録。明治、大正、昭和の3代にわたり、あらゆる階層の有名無名の歌人を網羅し、現代の『万葉集』たらしめようとした一大詞華集である。
[藤岡武雄]