20世紀日本人名事典 「新井謹也」の解説
新井 謹也
アライ キンヤ
明治〜昭和期の洋画家,陶芸家
- 生年
- 明治17(1884)年7月31日
- 没年
- 昭和41(1966)年5月9日
- 出生地
- 三重県
- 別名
- 号=孚鮮
- 学歴〔年〕
- 聖護院洋画研究所,関西美術院
- 経歴
- 三重県立津中学校在学中に洋画家の鹿子木孟郎から画の手ほどきを受ける。のち京都に出て、牧野克次や浅井忠に師事、また聖護院洋画研究所や関西美術院でも洋画を学んだ。水彩画を得意とし、たびたび関西美術会展に出品。40年に師の浅井が没すると次第に新傾向芸術に関心を寄せるようになり、43年日本画家の土田麦僊らと黒猫会(シャ・ノアール)を結成。44年の仮面会(ル・マスク)結成にも参加した。大正7年より神戸関西学院で教鞭を執ったが、9年京都の中尾万三から陶器制作の研修を受けて以降は作陶に専念し、孚鮮陶画房を開いた。その絵画的表現を絵付けに用いた陶磁器は高い評価を受け、帝展や農商務省工芸展などにも出品。代表的な作品に水彩画の「川辺」、油彩画の「伊吹の残雪」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報