伊吹(読み)いぶき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

伊吹
いぶき

滋賀県北東部,米原市北部の旧町域。伊吹山地の西斜面にある。 1956年伊吹村,春照 (すいじょう) 村,東草野村の3村が合体し,1971年町制。 2005年山東町,米原町と合体して米原市となった。姉川上流域を占め,ほとんどが山地。耕地や集落は伊吹山の南麓扇状地にあり,米作などが行なわれる。中心集落の春照には伊吹山の石灰岩を原料としたセメント工場がある。伊吹山登山,スキーの拠点で,奥伊吹青少年旅行村がある。伊吹山付近一帯は琵琶湖国定公園に属する。

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デジタル大辞泉の解説

いぶき【×伊吹】

ヒノキ科の常緑小高木。東北地方南部から南の山地に自生樹皮赤褐色で縦に裂ける。枝の下部の葉は針状であるが、先の方はうろこ状。雌雄異株。4月ごろ、楕円形雄花、紫緑色で球状雌花をつける。生け垣盆栽に用い、カイヅカイブキ・タマイブキなど多くの品種がある。かまくらいぶき。いぶきびゃくしん。びゃくしん。

いぶき【伊吹】[地名]

滋賀県米原市の地名。伊吹山地西麓

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世界大百科事典 第2版の解説

いぶき【伊吹】

幸若舞曲の曲名。別名〈伊吹落〉。作者,成立年次不詳。1593年(文禄2)の写本が現存。上演記録の初出は94年(《言経卿記》)。平治の合戦に敗走する源頼朝は,伊吹山中で父義朝にはぐれ,吹雪に迷うが,草野の荘司に助けられる。のち,父の首が獄門にかけられるのを知った頼朝は上洛するが,平家方の弥平兵衛宗清に捕らえられる。斬首の寸前,頼朝が逆修(ぎやくしゆ)のために建てた卒塔婆の悲華経の文に感じた池禅尼助命により,伊豆への流罪に減刑される。

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大辞林 第三版の解説

いぶき【伊吹】

◇ 滋賀県米原まいばら市の地名。
◇ 「伊吹山」の略。
ヒノキ科の常緑高木。本州以西の暖地の海岸に生え、庭木・生け垣として栽培される。葉は普通鱗片りんぺん状で枝に密生するが、スギ葉状のもの(別名ビャクシン)もある。雌雄異株。四月頃開花。材は鉛筆・床柱・器具材など、用途が広い。園芸変種が多い。イブキビャクシン。カマクライブキ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伊吹
いぶき

滋賀県北東部、坂田郡にあった旧町名(伊吹町(ちょう))。現在は米原(まいばら)市北部を占める地域。伊吹山西麓(せいろく)に位置する。旧伊吹町は1971年(昭和46)町制施行。2005年(平成17)山東(さんとう)、米原(まいはら)の2町と合併、米原市となる。旧町域の大部分が伊吹山などの山地と複合扇状地である。北国脇(ほっこくわき)往還(国道365号)など道路網が発達する。セメント用の石灰石の採掘、扇状地でのクリ栽培などが知られる。東部の伊吹山一帯は琵琶湖(びわこ)国定公園に含まれる。春照(すいじょう)は北国脇往還の宿、上野は伊吹山への表登山口、甲津原は古い習俗を残し、顕教おどりは県の無形民俗文化財。[高橋誠一]
『『伊吹町史』全2巻(1992、1994・伊吹町)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

いぶき【伊吹】

[1] 〘名〙
① ヒノキ科の常緑高木。本州・四国・九州から中国大陸に広く分布。日本では海岸に多く、庭園樹や盆栽などとして栽培され、園芸品種が多い。高さ一〇~二〇メートル。樹皮は赤褐色で縦に裂ける。葉は鱗片(りんぺん)状で密に重なって対生し紐のようになるものと、針状で対生または三個ずつ輪生するものがある。四月頃、雌雄異株に単性花を付ける。雄花は円筒状、雌花は数個の鱗片からなり黒く熟す。材は床柱、器具、彫刻用。いぶきびゃくしん。かまくらいぶき。ひのきかしわ。びゃくしん。〔文明本節用集(室町中)〕
② 植物「やまよもぎ(山艾)」の異名。
※古今六帖(976‐987頃)六「あちきなやいふきのやまのさしもくさおのがおもひに身をこがしつつ」

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