新民主党[カナダ](読み)しんみんしゅとう[カナダ](英語表記)New Democratic Party

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新民主党[カナダ]」の意味・わかりやすい解説

新民主党[カナダ]
しんみんしゅとう[カナダ]
New Democratic Party

1961年に創設されたカナダの社会主義政党。 1932年に結成された協同連邦党前身としており,60年に同党とカナダ労働評議会をはじめとする諸組合の合同が決定し,翌年党名を選定,1944年以来協同連邦党を率いてサスカチュワン州政権を担当してきた T.C.ダグラスを党主に選出した。新民主党は,労働組合は政党活動をしないとする北アメリカ労働組合の伝統に反するものとして注目され,オンタリオ以西では勢力を伸張したが沿海州には地盤をもっていない。連邦政治の段階では 72年に 31名の議員を送り込んで自由党少数内閣の命運を左右する存在であったが,74年の総選挙ではその勢力は半減した。社会主義政党が育ちにくいとされる北アメリカにあって,80年には 32議席,84年には 30議席,88年には 43議席と順当に議席数を伸ばし,89年には O.マクローリンがカナダの全国政党としては初めて女性党首となったが,93年の総選挙ではわずか9議席にとどまった。 95年9月マクローリン党首は辞任,A.マクドナーが後継した。自由党のクレティエン政権の福祉削減路線を批判した 97年6月総選挙では前回の2倍以上の 21議席を獲得した。

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