新生(雑誌)(読み)しんせい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「新生(雑誌)」の意味・わかりやすい解説

新生(雑誌)
しんせい

総合雑誌。1945年(昭和20)11月から48年10月まで全23冊。新生社発行。編集兼発行人の青山虎之助(とらのすけ)により第二次世界大戦後の混乱期に創刊され一時代を画した。言論、文学界の大家を動員して新生日本の言論をリードしようとしたとみられる。言論面では尾崎行雄賀川豊彦(とよひこ)、馬場恒吾(つねご)、森戸辰男(たつお)、山川均(ひとし)、大内兵衛(ひょうえ)、文芸面では青野季吉(すえきち)、正宗白鳥(まさむねはくちょう)、永井荷風(かふう)、広津和郎(かずお)、宇野浩二(こうじ)、久保田万太郎谷崎潤一郎(じゅんいちろう)、上林暁(かんばやしあかつき)、井伏鱒二(いぶせますじ)などが執筆し、当初は異常な売れ行きを示した。青山は新生社を設立し戦後出版界の風雲児として評判をとった。

[栗坪良樹]

『『回想の新生――ある戦後雑誌の軌跡』(1973・「新生」復刻編集委員会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例