既視感(読み)キシカン(その他表記)déjà vu[フランス]

関連語 名詞

改訂新版 世界大百科事典 「既視感」の意味・わかりやすい解説

既視感 (きしかん)
déjà vu[フランス]

今までに見たことのない情景を前にして,〈以前すでにこの情景を見たことがある〉という感じを抱く心的体験で,デジャ・ビュともいう。同類の〈すでに体験したことがある〉という既体験感déjà vécuと結びつくことが多い。記憶の再認障害に関係があるとされ,正常人にも一過性にみられることがあるが,多く精神障害離人神経症統合失調症,側頭葉てんかんなど)の際に現れる症状である。これと対照的なのが,すでに出会ったはずの情景を〈見たこともなく不可解である〉と感ずる未視感jamais vuである。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android