日中覚書貿易(読み)にっちゅうおぼえがきぼうえき

百科事典マイペディア 「日中覚書貿易」の意味・わかりやすい解説

日中覚書貿易【にっちゅうおぼえがきぼうえき】

1968年から始められた日中間の覚書貿易(memorandum trade)MT貿易とも。1963年―1967年のLT貿易廖承志高碕達之助の両国通商代表者名にちなむ。年間平均1億ドルと協定)の期限切れに伴い,1968年この方式に改められた。従来の5ヵ年協定が1年間の暫定協定とされ,日本が中国敵視政策をとらないことなどの政治三原則と政経不可分の原則の遵守が確認された。なお,このほかに中国側が友好商社と認めたものを通ずる日中友好貿易があったが,日中国交回復に伴い1974年に北京日中貿易協定が調印され,これによって,日中覚書貿易と日中友好貿易は廃止された。
→関連項目岡崎嘉平太松村謙三

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世界大百科事典(旧版)内の日中覚書貿易の言及

【覚書】より

…また,国家間の意思伝達の方法ではないが,複数の国家の民間団体相互間における合意を文書にまとめたものを覚書ということがある。たとえば,日中覚書貿易などがそれである。1958年以来の日中貿易中断のあとを受けて,63年に廖(りよう)=高碕覚書によるLT貿易が開始され,68年にはLT貿易は覚書貿易とその名称を変えて,1年ごとの取決めで行われるようになった。…

※「日中覚書貿易」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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