旧悪免除(読み)きゅうあくめんじょ

改訂新版 世界大百科事典 「旧悪免除」の意味・わかりやすい解説

旧悪免除 (きゅうあくめんじょ)

江戸時代の刑事法における制度で,現在の公訴時効にあたり,過去の犯罪に対する刑罰権を消滅させるもの。《公事方御定書》によれば,犯行後犯罪から離れ,12ヵ月経過した場合には逆罪,放火,邪曲にての殺人など一定の重い犯罪を除き,その罪は旧悪として科刑が免ぜられる。軽度の犯罪のみを対象とし,ことに盗罪からの離脱は,町村役人ら近隣の者の証言その他で明確に立証されなければならなかったため,時効までの期間の短さにもかかわらず適用は限られた。幕府のほか諸藩も同様の制度を有した。なお1873年の改定律例は旧悪減免の制を置いている。
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関連語 英明 加藤

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「旧悪免除」の意味・わかりやすい解説

旧悪免除
きゅうあくめんじょ

江戸幕府の『公事方御定書』にみえる制度。旧悪とは,一般には古い悪事をいうが,いまの公訴の時効に相当する言葉である。江戸幕府では死罪以上の罪や永尋 (ながたずね) の場合以外は,ほかの犯罪にかかわりあいのないかぎりにおいて,12ヵ月以上経過していれば,旧悪と称してとがめないことにしていた。

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