旧悪(読み)キュウアク

精選版 日本国語大辞典 「旧悪」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐あくキウ‥【旧悪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 以前に行なった悪事。きゅうお。「旧悪が露顕する」
    1. [初出の実例]「朕念黎庶洗滌旧悪、遷善新美」(出典続日本紀‐天平宝字八年(764)一〇月己卯)
    2. [その他の文献]〔論語‐公冶長〕
  3. 江戸時代、逆罪の者そのほか特定の重罪を除き、いったん罪を犯しても、その後再犯がなく、ほかの犯罪にかかわり合いがなければ、犯罪後一二か月経過すれば、これに対する刑罰権が消滅したこと。また、この制度を適用する犯罪。〔禁令考‐別巻・棠蔭秘鑑・亨・一八・延享元年(1744)〕

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普及版 字通 「旧悪」の読み・字形・画数・意味

【旧悪】きゆう(きう)あく

昔犯した悪事。〔論語公冶長子曰く、伯夷・叔齊は、惡を念はず。怨み是(ここ)を用(もつ)て希(まれ)なり。

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世界大百科事典(旧版)内の旧悪の言及

【吟味筋】より

…判決は口書が完成していれば死者に対してもなされた。公訴の時効を旧悪(きゆうあく)といったが,あまり適用されなかった。判決が申し渡されると,死刑,遠島の場合を除き,一同より判決の順守を約する落着請証文を出させて裁判を終わった。…

※「旧悪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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