早池峰神社(読み)はやちねじんじや

日本歴史地名大系 「早池峰神社」の解説

早池峰神社
はやちねじんじや

[現在地名]大迫町内川目 岳

早池峰山西麓のたけ集落、岳川左岸にある。祭神はもと姫大神であったが、いつの頃からか瀬織津姫を主神とする。旧県社。「邦内郷村志」に早池峯権現とあり、社伝によれば、大同二年(八〇七)遠野の藤蔵と大迫の田中兵部が山頂岩間に金色光明の権現の霊容を感得し、山頂に一社を建立し、麓に遥拝所をつくった。その後遊行僧快賢が山麓に一寺を建立、河原坊と称した。宝治元年(一二四七)河原坊は大洪水で流失し、正中二年(一三二五)越後国の円性が現在の社地に新山宮を建て、別当寺として妙泉みようせん寺を建立したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の早池峰神社の言及

【早池峰山】より

…南斜面の標高1300m付近までは,ナンブトラノオ,ハヤチネウスユキソウなどの高山植物群落が広がり,北斜面には閉伊(へい)川沿いの低地林から始まって山頂部のハイマツ帯に至る整然とした樹林の垂直分布が見られ,これらは早池峰高山植物帯として特別天然記念物に指定されている。西側山麓の大迫町岳(たけ)に早池峰神社,山頂にはその奥宮がある。神社に奉納される岳神楽は鎌倉時代から伝わる山伏神楽の源流とされ,大迫町大償(おおつぐない)の大償神楽とともに早池峰神楽として国の重要無形文化財に指定されている。…

※「早池峰神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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