映ずる(読み)エイズル

デジタル大辞泉 「映ずる」の意味・読み・例文・類語

えい・ずる【映ずる】

[動サ変][文]えい・ず[サ変]
光や物の影が他のものの表面にうつる。「山の影が湖面に―・ずる」
光を受けて明るく見える。照りはえる。「夕日に―・ずる紅葉
物事がある印象を伴ってとらえられる。目や心にうつる。「外国人の目に―・ずる日本の姿」
[類語]映る反映映す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「映ずる」の意味・読み・例文・類語

えい‐・ずる【映】

  1. 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]えい・ず 〘 自動詞 サ行変 〙
  2. 物の影や光が他の物の表面に見える。映える。
    1. [初出の実例]「秋の夜の月水にゑいずといふ題を院にて」(出典:輔親集(1038頃))
  3. 物が光を受けて輝く。照り映える。
    1. [初出の実例]「火の光にえいじて、あまねく紅(くれなゐ)なる中に」(出典方丈記(1212))
    2. 「恰(あたか)一片の雲の夕日に映(エイ)ずるが如し」(出典:太平記(14C後)一一)
  4. 物事がある印象を伴って目に映る。見える。
    1. [初出の実例]「酒めし、御肴と云ふ文字が尤も劇烈な印象を以て自分の頭に映じて来た」(出典:坑夫(1908)〈夏目漱石〉)

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