是友名(読み)これともみよう

日本歴史地名大系 「是友名」の解説

是友名
これともみよう

安武町住吉やすたけまちすみよしのうちと推測される中世の名。三潴庄とう郷のうち。是友村ともみえる。永仁四年(一二九六)一二月日の玉垂宮并大善寺仏神事記文(御船文書/鎌倉遺文二五)によると、是友村は大善だいぜん玉垂たまたれ宮の一月一五日御供・同一七日歩射御供料米、春祠使幣官料五斗の神事用途を負担し、五月会では左方相撲を出した。是友名地頭職をめぐり、肥前五島ごとう(現長崎県南松浦郡)の白魚行覚と荊津孝宗(入道教信)住吉孝景とが相論を行った。正和三年(一三一四)二月一七日の鎮西探題北条政顕御教書案(青方文書/史料纂集)によると、行覚は三潴庄是友名内田畠荒野は嘉元三年(一三〇五)弘安の役の恩賞地として住吉弥四郎為孝跡を与えられたもので、教信が田地三町余・畠地荒野を押領したと主張する。一方論人の孝宗は当名田地一一丁余を刈ったとし、孝景は本主跡として給人未補地を領知したと反論した。これに先立ち、孝宗は応長元年(一三一一)九月一八日に請文(案、同文書/鎌倉遺文三二)を提出し、行覚が是友名の本主である住吉弥四郎為孝子息孝景を差置いて、員外の自分を訴えるのは不当だと反論している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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