普化尺八(読み)ふけしゃくはち

精選版 日本国語大辞典 「普化尺八」の意味・読み・例文・類語

ふけ‐しゃくはち【普化尺八】

〘名〙
尺八一種雅楽尺八古代尺八)・一節切(ひとよぎり)尺八に対して、今日普通に尺八といわれる種類のもの。→尺八①(ハ)。
普化宗虚無僧が吹く尺八曲のこと。元来は宗教的な曲であったが、のちには芸術的な曲も吹かれた。「古典本曲」ともいわれる。

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改訂新版 世界大百科事典 「普化尺八」の意味・わかりやすい解説

普化尺八 (ふけしゃくはち)

尺八(楽器)の分類用語。虚無僧(こむそう)尺八ともいう。現在の普通の尺八(狭義)を指す。通常は単に尺八と呼ぶが,史上に現れた尺八(広義)には,雅楽尺八(古代尺八),一節切(ひとよぎり)尺八などの種別があるので,区別の必要上これらの呼称を用いる。その由来は,この種の尺八が江戸時代には普化宗(禅宗一派)の法器とされ,虚無僧(普化宗の僧)のみが吹奏するものとされていたためである。
尺八
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百科事典マイペディア 「普化尺八」の意味・わかりやすい解説

普化尺八【ふけしゃくはち】

尺八

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世界大百科事典(旧版)内の普化尺八の言及

【尺八】より

…名称は標準管長(1尺8寸)に由来する。日本の音楽史上に現れた広義の尺八には,古代尺八,天吹(てんぷく),一節切(ひとよぎり)尺八などもあるが,現行するのは普化(ふけ)尺八のみであるから,以下,それを主として解説する。〈普化尺八〉は〈虚無僧尺八〉とも呼ばれるが,江戸時代にこの楽器が普化宗(禅宗の一種。…

※「普化尺八」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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